ファーストバイヤー編
Vol.14 売却・維持の収支を理解する

家を売却するか、持ち続けて貸すか、この判断には収支の理解が先決です。

売却する場合の収支  
家を売却するといくら手元に残るかは、売却価格 − (住宅ローン残債+売却費用)で計算します。
〈売却価格〉  
希望的観測ではなく、現実的な数字を把握してください。ウェブサイトで見込み価格が出されていますが、中には古いデータを使用していたり、リフォームの有無などを考慮していないものもあります。不動産エージェントに家の状態を見てもらい、最新のデータに基づいた適切な市場価値(フェアマーケットバリュー)を理解することが大切です。
〈住宅ローン残債〉  
複数の銀行から借りていたり、ホームエクイティーローンなどを付けた場合は、それもすべて加える必要があります。
〈売却費用〉
A:売却準備にかかる費用  
売却前には、壊れている部分を直したり、室内外のペイントを塗り直すなど、家の魅力を上げるための修繕を行います。どこまで修繕するかによって費用は大きく異なりますが、売却を依頼する不動産エージェントと相談し、費用対効果から最も適切な準備を行ってください。  一般的な作業内容としては、既存の水回りの問題(Leak)、直しておかないと危険な箇所(Safety Issue)、ペイント、フロア、ガレージドアなどの外観の改善(Cosmetic)などがあり、5千ドルから1万ドルくらいの予算で行う方が多いようです。窓、屋根の交換やキッチンのリモデルなどはかなり費用がかかります。
B:売却のコスト  
売却にかかる主な経費は、エスクロー、タイトル保険、ターマイト(白アリ)検査と修繕、コミッションなどですが、大まかには物件価格の6%が目安です。ターマイト検査と修繕は、通常の取引では売主の責任となり、費用の大小を最も左右します。損傷がまったくなければ検査費用のみですが、特に一戸建ての場合は、修繕の規模によって5千ドルを超えることもあります。損傷が大きそうな場合は、少し大目に見積もると良いでしょう。

維持して貸し出す場合の収支  
売却せず貸し出す場合は、家賃収入(経費+空き室・滞納リスク分)がプラスになるか、把握しておくことが大切です。
〈家賃収入〉  
家賃は売却価格同様、適切な市場の賃料で設定します。いつもテナントがいて、家賃の支払いが遅れないとは限りませんので、そのリスクを考慮しておく必要があります。一般的に、このリスクは家賃収入の25%で想定しますので、見込み収入は家賃の75%とすると良いでしょう。
〈経費〉  
家主は、その家が快適に居住できるよう維持管理する責任を持ちます。経費としては家の維持管理と、テナントを募集・管理していくための費用が必要です。月々かかる費用は以下の項目です。
1:住宅ローン
2: 固定資産税
(1カ月分の費用を把握)
3:HOA
(管理費)、火災保険
4 庭やプールの手入れ
(一戸建ての場合)
5:テナントの管理費 (管理会社に依頼する場合) また、物件を維持、管理していく上で、随時費用が発生します。
6:新規テナント契約の経費
(通常は年間家賃の6%)
7:家の修繕が発生した際の費用

* * *  

以上のようなかかる費用を把握し、現実的な収支をしっかり理解した上で、売却か維持かを判断することが大切です。

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