Vol.15 不動産売却のプロセス
今回は不動産売却の大まかなプロセスについてご説明いたします。
家を売り出す準備
私が最初にアドバイスしていることは、物を減らしていただくこと。家の中はできるだけすっきりさせ、自分の個性を出し過ぎないように注意してください。
次に、第一印象を良くすること。購入する人は、たくさんの物件を比較検討します。家の前に立った時、心を惹かれるかどうかが大切です。玄関のドアを開けた瞬間に、明るく、きれい、広いという印象を与えるようにしてください。
また、設備機器の故障や水周りの不具合などがあれば、修繕しておくことをおすすめします。
価格の設定
売り出し価格を決める際は、不動産エージェントから市場のデータに基づくアドバイスを受け、客観性を持ってください。“ちょっと高く出して様子をみる”という方法は失敗につながるケースがほとんどです。
その理由としては、
1:競合物件をより良く見せてしまう
2:市場へ出して最初の2、3週間が最も買い手の関心を集めるため、価格が適切でないと買い手を逃してしまう
3:様子を見て値下げすると、売れ残り感が出る。価格交渉を受けやすくなる
買主の目で見た妥当な価格設定をすることが大切です。
市場への告知
業者の物件データベース(MLS=Multiple Listing Service)に登録し、広く買主を探します。
オープンハウスや個別の見学などでは、売主はその場にいない方が良いでしょう。また、ブラインドや窓を開けて明るく風通しを良くしたり、ほのかな香りを焚いたりBGMを流しておくなど、「五感に訴える」演出は効果的です。
オファー
購入希望者からのオファーには、資金計画や希望条件が記載された「Residential Purchase Agreement」が使用されます。オファーの選考では、価格が高いことだけではなく、頭金の比率(20%以上が目安)、手付金(2〜3%が目安)、クレジットスコアなど、その買主の契約遂行能力も重要事項となります。
オファーへは、そのままの条件での「受領」「条件付き受領(カウンターオファー)」「お断り」のいずれかで返答します。一旦オファーを受領したら、その買主の義務不履行がない限り、売主から契約解除をすることができません。
契約開始
オファー受領のサインをした日から契約開始となります。不動産取引を公正にする第三者としてエスクローが間に入り、売主と買主の合意事項の書面化、売主の住宅ローンの残金返済、固定資産税を含む諸経費の決算、所有権登記の手配、決算書作成などを行います。
売主は、家の状態に関するディスクロージャーを提出します。その物件に関してわかっていることは、修繕済みも含めすべて開示する義務があります。また周辺環境の調査レポートやターマイト(白アリ)検査も売主の費用負担で行います。
買主には、契約開始から17日間のコンティンジェンシー期間が与えられ、住宅ローン申請、不動産鑑定、ホームインスペクション、各種ディスクロージャーのレビューなどが行われます。この期間中、買主は契約のキャンセルをすることができますが、この期間以降に契約解除をした場合は、手付金は売主に没収されます。
エスクロー終了
買主の住宅ローン承認後、金融機関からの融資と所有権移行が登記されると、売買契約が完了します。決算後の売却益が、売主の銀行口座へ入金されます。
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不動産の売却では、エージェントが売主の意思を尊重した交渉を行うことが鍵となります。疑問点はエージェントと話し合い、納得しながら進めてください。