Vol.16 買い替えのプロセスと注意点
今の家を売却して新しい家を購入する「買い替え」の場合、資金面の状況によって売却・購入の手順の選択肢が異なります。
売るのが先か、買うのが先か?
家を売却した資金を使わずに、次の家の購入資金を用意できる場合は、先に購入してから売却するという選択肢があります。
その際に大切なことは、資金計画をしっかり理解しておくことです。頭金、クロージングコストの準備だけでなく、現在のローンと次のローンが重なっても支払いが可能で、なおかつ、その想定でローンの審査に通ることができるか、事前にローンオフィサーと相談して確認してください。
売却資金で次の家を購入する場合も、市場から見た適正な売却価格を想定し、ローン残高の完済と契約のクロージングコストを引いて、どのくらい手元に残るかを理解することが大切です。資金計画をしっかり把握することで、次に購入する物件の価格帯が決まります。
売却と購入を進める際の注意点
売却してから次の物件を購入する場合、最も理想的な手順は同時進行の契約(Concurrent Closing)です。先に売却活動を進め、並行して購入したい物件のリサーチや見学を始めます。売却する物件にオファーが入り、契約開始(=エスクロー開始)となった段階が、初めて購入希望の物件に有効なオファーを入れるタイミングとなります。
◎先に売却のオファーが入った場合
買いたい物件が見つかる前に良いオファーが入り、それで進めたいという場合、売却の契約を先に完了することになります。問題は契約後に住む場所ですが、選択肢としては、
1: 賃貸物件を探して、次の物件を購入するまで仮住まいする
2: 買主との合意のもと、契約終了後も短期間その家に引き続き住む(Rent Back)
のいずれかになります。
1の場合、2度引っ越しをする手間と短期間の賃貸物件を探す面倒はありますが、落ち着いて次の物件購入を進められます。
2の場合は、買主の維持費(ローン支払い額、火災保険やHOA費、固定資産税等)を元に賃料を設定するのが一般的ですが、自宅として住んでいた時の維持費より高くなる可能性はあります。また、買主が自宅物件として住宅ローンを借りている場合、契約締結してから一定期間内に入居する必要がありますので、売主が長期でRent Backすることは困難となりえます。
◎先に購入のオファーを入れたい場合
家を売りに出して、まだ買主が見つかっていない時点で、次に買いたい家が見つかることがあります。その状態でのオファーは、資金計画の目処が立っていない確実性の低いオファーとみなされますので、他者と競争になった場合は不利になります。
家の売却が契約入りしているだけでなく、買主の住宅ローン審査、不動産鑑定、ディスクロージャーのContingencyを外した段階まで契約が進んでいると、より効果的なオファーとなります。
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買い替えの場合、売りと買いのタイミングが非常に大切になります。売りでは、スムーズに良いオファーが入るように魅力的な価格設定をする必要があります。また、売却のプロセスを確実なものにするために、資金計画がより堅実な買主のオファーを選ぶことをおすすめします。
また、売却と購入にそれぞれ相手が存在しており、コントロール外の要素も多くなります。自分にはどんな選択肢があり、どこまで許容できるかを事前に考えておくことが成功の秘訣と言えます。