Vol.19 オファーの判断基準
買主からのオファーの判断基準についてご説明します。
オファーとは?
オファーには州の不動産協会が定める書類(Purchase Agreement)が使用されますが、これは売主と買主の合意が成立した時点で契約書となります。この書類には購入価格、エスクローの期間(契約開始から終了)、資金計画(手付金額、ローン借入額など)、売主・買主間の費用負担、家電や家具など付帯項目の扱い、そして契約解除(コンティンジェンシー期間)の権利などが記載されます。
通常はオファーと一緒に、手付金の小切手、頭金を証明する銀行の残高証明、ローンの仮承認(プリ・アプルーバルレター)が提出されます。
オファーはどう選ぶ?
1.金額
売主にとっては価格は高いに越したことはありません。しかし価格だけではなく、それ以外の項目と総合してオファーを見極めることが大切です。
2.買主の契約遂行能力
●頭金(Down Payment)の比率
頭金の比率が大きいことは、オファーの評価にプラスとなります。頭金の比率が大きければ大きいほど、ローンで問題が発生したり、契約が破綻するリスクは少なくなります。現金一括のオファーは、ローンのリスクを完全に排除できるメリットがあります。
売り物件がコンドミニアムやタウンハウスの場合、そのコンプレックスがFHA(※)の認可を受けていない場合、FHAローンの申請は通りません。
※FHA:連邦住宅局(Federal Housing Administration)が保証を付けるローン
●ローンの貸主(Lender)
ローンは、ダイレクトレンダー(直接ローンを出す金融機関)とモーゲージブローカー(仲介業者)の2つに分かれます。一般的には、ダイレクトレンダーでローンを組むことが、より堅実と見られる傾向があります。
●購入資金の証明(Proof of Fund)
頭金とクロージング費用を十分にカバーする資金があることを銀行のステートメント上で確認します。
●クレジットスコア
債務と返済の履歴を数字で評価したものです。700がひとつの目安で、高いほど履歴が良いという証明になります。
3.購入意欲の高さ
買主の購入意欲の高さは、契約プロセスに影響を与えます。その判断材料の例としては、手付金額がオファー額の2%から3%あるか、条件や注文の少ないオファーか、などで買主の物件に対する本気度を確認します。
4.エスクローの期間
一戸建てで30日、コンドミニアムで45日(HOAの書類が絡むため)が一般的ですが、お互いの希望が合致する期間を設定できるか確認します。
5.条件付オファー
買主が買い替えである場合、持ち家の売却を前提条件としたオファーが出されることがあります。それを考慮する際は、買主の物件が、(1)妥当な価格で売り出されているか、(2)契約入りしている場合はプロセスがどの段階にあるか、などを慎重に判断する必要があります。
6.その他
諸費用や設備機器、クロージング費用などについての条件がある場合は、その内容を理解して判断してください。
また、買主側のエージェントが十分な知識、経験、能力を兼ね備えているかどうかも、契約プロセスを左右する大きな要素となります。
オファーにはどう返答する?
受け取ったオファーに対して、売主からの対応は次のどれかになります。
1.そのまま受ける(=Acceptance)
2.拒否(=Rejection)
3.条件変更のオファー(=Counter Offer)
3のカウンターオファーは、ある特定の条件変更を前提としてオファーを受けるというものですので、その条件を買主が受け入れた時点で双方の合意となります。
内容についての最終的な合意のサインが入った時点で「オファー受領(Acceptance)」となり、その日を持って「契約入り」します。そして、合意されたエスクロー期間中に、売主・買主共に契約書で定めた「契約事項」を進めていきます。