ファーストバイヤー編
Vol.23 売却益の控除と
      1031エクスチェンジ

不動産を売却して出た利益は「キャピタルゲイン」と呼ばれ、それに対してはキャピタルゲイン税が課されます。しかし、自宅として住んでいた不動産、投資用不動産のそれぞれについては、キャピタルゲイン控除が設定されています。

自宅用不動産の売却益控除  
自宅として住んでいた不動産を売却する際に、売却益が控除される主な条件は以下の通りです。

● 自宅として過去5年間のうち2年以上住んでいること。

● 貸家だった家へ自宅として移り住んだ場合も、5年間のうち2年以上住んでいれば免除が適応(*1031エクスチェンジ(後述)で購入した物件へ移り住んだ場合は、最低5年以上所有することが必要)。

● 1人名義で25万ドル、夫婦名義で50万ドルまでの売却益が控除。

● 2年以内にこの控除を受けていないこと(2年間あければ何度でも利用可能)。夫婦の片方が控除を受けている場合は、25万ドルだけが控除の対象。

● 夫婦のいずれかが亡くなった場合は、2年以内に売却すれば50万ドルまでの控除可能。

投資用不動産の1031エクスチェンジ   
投資用不動産については、他の物件に買い換えることによって、税金の支払いを繰り延べすることができます。これはIRSのInternal Revenue Code Section 1031で規定される「1031(テン・サーティーワン)エクスチェンジ」と呼ばれるプログラムで、売却価格以上の価値の物件を購入する場合に適応されます。  
売却した際のキャピタルゲインは、購入時よりも高い価格で売却する際に発生しますが、保有している期間中に減価償却をした金額分もゲインとして計算されます。例えば7年前に35万ドルで購入した物件を50万ドルで売却し、その期間中の減価償却を約9万ドル行っていたとすると、キャピタルゲインは50万 −35万+9万=24万ドルとなります。  
1031エクスチェンジの具体的な条件は以下の通りです。

● 米国内に存在する不動産で、投資用であれば物件の種別は一戸建て、コンドミニアム、アパート、商業物件、ホテル、土地など何でも可能。また買い替えの際に、その種別変更することも可能。

● 不動産の売却価格と同等、もしくはそれ以上の価格の物件を購入すること。

● 売却する物件、買い換える物件共に、1物件でも複数でも可能。

● 売り物件の売却益は、全額買い替え先の物件の購入に充当し、第三者機関であるIntermediaryと呼ばれる会社を介して契約を進行すること。

● 売却する物件の契約終了日から45日以内に、買い替える可能性のある物件のリストを提出すること。

● 売却してから180日以内に買い替えを終了すること(180日以内に税務申告の期日がある場合はそれまで、もしくは申告延長届けを提出する)。

● 先に購入してから売却することも可能。その場合は、購入の契約終了日から180日以内に売却を完了すること。     

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自宅として住んでいた物件をしばらくの間、貸家として保有しようとお考えの場合、前述の期間を踏まえて売却を進めなければ自宅用不動産の売却益控除の対象にはなりません。  
それぞれのケースで状況は異なりますし、税法が変わることもあります。必ず事前に会計士と相談し、キャピタルゲインの計算などをしっかり理解した上で進めることが大切です。

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