ファーストバイヤー編
Vol.24 海外や他州へ移住する際の売却

自宅を売却して日本への帰国や他州への移住を考える場合の、プロセスと注意点についてお話します。

プロセスについて  
売却のプロセスは、以下の通りです。

1:自宅の売却の相談、売却価格の査定と売却のための修繕項目の確定

2:ディスクロージャー書類の準備

3:売却前の修繕

4:売却活動開始

5:オファーの受領と契約開始

6:買主のインスペクション、レビューと各種リクエストの対応

7:Grant Deed(不動産の権利証)へのサイン

8:契約終了と鍵の引き渡し  

売却が終了してから移住する方が、すべてを見届けられて安心できますが、どのくらいの期間で売却できるかわからないため、移住の時期が確定しづらくなります。それを避けるためには、先に移住の準備を進め、移住した後に売却のプロセスに入ることも可能です。  
の場合には、移住前に不動産エージェントと売却の方法やプロセスをしっかり相談しておく必要があります。  

前述のプロセスでは、について移住前に進めておくことをおすすめします。以降については、新しい電子サインのシステムを利用し、Eメールなどで不動産エージェントと密にコミュニケーションを取ることができれば、遠距離でも問題なく進めることが可能です。  
の「Grant Deedへのサイン」については、アメリカ国外へ移住された場合は、アメリカ大使館・領事館でアポイントメントを取り、ノータリー・パブリック(公証人)でのサインをするか、アメリカに権限委任の代理人(Power of Attorney)を立てるかのいずれかが必要です。  
売却価格から諸経費とローンの残債務を差し引いて手元に入った金額は、アメリカに口座を残していれば一旦そこに預金して、為替相場を見てお金を移すことも可能です。ただ、売却した翌年は税務申告が必要ですので、事前に会計士にご相談ください。

売却益の控除について  
現在の税法では、自宅物件の売却については売却益(キャピタルゲイン)に対する税金が控除されます。主な条件は以下の通りです。

〈自宅物件のキャピタルゲイン課税控除の主な条件〉
(H.R.3221 Housing and Economic Recovery Act)

・ 主たる住居として、過去5年間のうち2年以上住んでいること。

・貸家だった家へ自宅として住み移った場合にも、免除が適応。

・1人名義で25万ドル、夫婦名義で50万ドルまでの売却益が控除。

・2年以内にこの控除を受けていないこと(2年間あければ何度でも利用できる)。

・夫婦のいずれかが亡くなった場合は、その日から2年以内に売却すれば50万ドル控除可能。  

他地域へ移住する際に、当面は売却せずに賃貸として貸し出すことをお考えの方も多いと思いますが、「過去5年間のうち2年以上住んでいること」が自宅物件の条件となります。つまり、住んでいない期間が3年以上になると課税控除が受けられなくなるため、控除の利用を希望される場合は、住まなくなってから2年から2年半を目処に、売却の計画を立てられることをおすすめします。  

なお、自宅物件でない場合のキャピタルゲイン税は、収入その他の条件によって異なりますが、売却益の25%ほどが目安になります。詳しくは会計士にお問い合わせください。  

ご自宅の売却に関しては、信頼できる不動産エージェントとのコミュニケーションが何より大切になります。特に遠方でのやり取りになる場合は、ご自身の希望と売却に関する戦略をしっかり理解、共有して進めていただくことが大切です。

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