オレンジオイルのシロアリ駆除は有効？

アメリカ不動産お役立ち知識

皆様こんにちは。Jayです。

”オレンジオイルでシロアリ駆除”という宣伝を聞いたことがあるかと思います。

シロアリの完全駆除は一般的にテント張り（Fumigation）をするため、食料や常備薬などをすべて特殊なプラスチック袋に入れ、家を2～3日空けるという面倒が伴います。オレンジオイルはその面倒が無い！というのが売りのようです。この方法で果たして同等の効果を期待できるのか？と思い調べてみました。ご参考になさってください。

オレンジの皮から抽出されるD-limoneneという成分は毒性がほとんどないため、毎日の生活に支障をきたすことなくシロアリ駆除が行えるという長所があります。そのため、近年多くのホームオーナーの間で人気が出ています。

ただし、このオレンジオイルは家全体ではなく部分的な使用に限られ、それを施した箇所の効果しかありません。方法としては、シロアリの生息が見つかった場合、壁にドリルで穴を開けてD-limoneneを注入して退治することになります。このように、生息を見つけた場所にのみ対処する方法であるため、手の届かない場所や、シロアリ損傷を見過ごした部分への対応はできないことになります。木造の家は、ドライウォール、断熱材、床、プラスター、Stucco、屋根材などにより大部分が覆われているので、シロアリのいるエリアを的確に探知すること、またすべてのエリアに成分注入することは、事実上不可能と言えます。

オレンジオイルの長所：
テント張り（Fumigation）と異なり、家を空ける必要がない。
植物やペットを別の場所へ移動する手間がない。
食材や常備薬などを特殊なプラスチック袋へ入れる面倒がない。
屋根へ人が上がることはない（屋根瓦損傷のリスクがない）。

オレンジオイルの短所：
検査できない部分への対応が不可。
建物全体をカバーする駆除はできない。
対処箇所が多い場合Fumigationよりコストが割高。
壁や柱、梁などへドリルで穴を開けなくてはならない。

＜出相からのアドバイス＞
どちらが自分にとって効果的かを判断するために、通常のテント張り（Fumigation）、そしてオレンジオイルによる対処の双方を行っている業者に、検査と見積もりを依頼なさってみてください。
それにより、客観的に2つの方法の比較ができます。
お家は大きな資産です。その”健康維持”をお忘れなく！