その日、私はスタバでコーヒーを飲みながら仕事をしていた。
中年の白人女性がコンピューターとコーヒーを抱えて来て私の隣のテープルに座った。
その数分後“バシャーッ”という音が聞こえたかと思うと、コーヒーが床に落ちて散乱している。
どうやらLaptopを開いた時にぶつかったようだ。
その女性は、頭を抱えて「Nothing goes right!」と取り乱している。
私はすぐに席を立ち、ナプキンでテープルにも散乱しているコーヒーを拭き取った。
他の女性客がスタバの店員を呼びに行き、私もカウンターで働いている店員へ手を振ってコーヒーがこぼれたことを伝えた。
その女性は座ったまま「My life is horrible…」と独り言を繰り返し泣いている。
店員は床を掃除し、新しいコーヒーを持ってきてその女性を慰めている。
私の後ろに座っている黒人の男性も「No worries. You will be just fine.」と労わりの声をかけている。
コーヒーをこぼしただけでこの女性が頭を抱えて泣いたとは思えない。
嫌なことがいくつも朝から続いたのであろう。もしかしたら、人生で辛い状態がしばらく継続しているのかもしれない。
プライベートでも仕事でも、うまく行かないことは多発する。
うまく行かないことが続くときもある。
誰にでもある。
私はこのスタバでの光景に遭遇し、
「うまく行かないときに、どうしたら冷静でいられるのか?」
と自問した。
「うまく行かない」というのは主観。
自分にとって都合の悪い状況。
人生で起こる様々な出来事を我々は無意識に主観で捉えている。
状況を自分の都合と照らし合わせ、「良い」「悪い」とラベルを貼っている。
心穏やかに生きるには、この“ラベル貼り”をやめることが大切なのだろう。
出来事や状況と自分の都合を切り離すしかない。
これは難しい課題だ。。。